窓装飾プランナーのマドカです
この記事では「カーテンボックスの奥行き」について解説します。
まず結論からお伝えすると、カーテンボックスの理想的な奥行寸法は、
- シングルスタイル(1枚吊り)で約120mm~150mm。
- ツインスタイル(2重吊り)で約150mm~200mm。
最低でもこれくらいのサイズは確保する必要があります。
これは普通のカーテンに限らず、ブラインドやロールスクリーン等にも共通していて、奥行きに余裕をもたせる理由は「商品がボックス内に納まる寸法」だけでは不十分で「施工時や商品の開閉に必要なゆとり」まで考慮しなくてはいけません。
カーテンボックスには、天井埋め込みや後付けなどの方法がありますが、ボックスを付けることでカーテン上部の隙間がなくなり、
●窓上からの光漏れを防げる
●省エネ効果につながる(冷暖房効率のUP)
●装飾性が高まる・カーテンの吊元が隠れる
●窓が高くみえる
このようなメリットが得られます。とはいえ…
カーテンボックスは多くの方が業者にお任せだと思いますので、ボックスの奥行きについて深く考える機会も少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、カーテンボックスを新しく設置する際の「寸法や奥行き」について詳しく解説しますので、ご新築やこれからリフォームをご検討の方はぜひ参考にして下さい。
窓装飾プランナーのマドカです
多様化するウィンドウトリートメント(シェードや縦型ブラインド等)にも対応できる、カーテンボックスの奥行きが分かりますよ。
カーテンボックスの奥行きはどれくらいが理想なの?
まず一般的なカーテンボックスの奥行は、カーテンの二枚吊り(ダブル)で約150mm~180mm、一枚吊り(シングル)で約120mmです。
けれどウィンドウトリートメント(窓装飾)は、カーテン以外にも
「ローマンシェード」
「ロールスクリーン」
「プリーツスクリーン」
「ブラインド」
など色んなタイプがありますね。例えば
- 「カーテン+ローマンシェード」
- 「カーテン+ブラインド」
みたいに自由な組合せも可能♪ 1つの窓にカーテンと別のスタイルでコーディネートされる方も増えています。
カーテン以外の組み合わせなんて想像できない…という方もいらっしゃると思いますが、もしかすると先々お部屋の模様替えや、ウィンドウトリートメントの掛け替えを検討する機会が訪れるかもしれません。
その際「カーテンボックスにどれくらいの奥行きが必要か」知っておくだけでも、失敗のないカーテンボックス計画に繋がると思います。
カーテンボックスに必要な奥行き①「カーテンの場合」
では、ボックス内にカーテンを設置するときの寸法と奥行きをみていきましょう。
窓装飾プランナーのマドカです
因みに、こちらでご紹介するのは一般的な参考寸法です。生地の厚さやヒダのボリューム等でさらに奥行きが必要になるケースもあります。
カーテンの吊り方には、主にシングル(1枚吊り)とダブル(2枚吊り)があります。
カーテン・シングル(1枚吊)の場合
※画像は全て、株式会社スミノエ様より引用させて頂いてます。
カーテンを一枚吊りにする場合、カーテンボックスの奥行きは120mmが一般的です。
ヒダのボリュームに関係なく、最低でもこれくらいの奥行きは必要になります。
カーテン・ダブル(2枚吊)の場合
カーテンを二重吊りにする場合、カーテンボックスの奥行きは150mmが一般的ですが180mmだと理想的です。
画像は、室内側(内)が厚地のドレープカーテン、窓側(外)がレースカーテンの参考寸法になってます。
※生地の種類やヒダのボリューム等により多少の誤差あり。
【フロントレースカーテン】レースインでおしゃれな窓を演出しましょう!フラットカーテン・ダブル(2枚吊)の場合
フラットカーテンを二重吊りにする場合、カーテンボックスの奥行きは180mm~200mmが理想的です。
フラットカーテンに「ヒダ山」はありませんが、レールの長さに「約1.1倍~1.7倍程度のゆとり」を加えて製作するため、この倍率によっては見た目やボックス内の納まりも違ってきます。
例えば1.1倍~1.2倍くらいのゆとりなら、カーテンを閉じれば概ねフラットな状態ですが、カーテンを束ねると奥行き(厚み)がでますし、また1.3倍~1.5倍以上になると下図のようにウェーブが大きくなる為、フラットカーテンを2重吊りにする際は180mm~200mmくらいを目安にしましょう。
こちらはフラットカーテンをたたんだ状態で、真上からみたときのイメージです。
窓装飾プランナーのマドカです
フラットカーテンの場合は、ドレープ側とレース側の倍率を揃えるかどうかもポイントですよ。
カーテンボックスに必要な奥行き②「メカ+カーテンの場合」
ここからは、ボックス内に普通のカーテンとメカもの(ローマンシェード・ロールスクリーン・ブラインド)を設置する場合の寸法と奥行きをみていきます。
ローマンシェード(シングル)の場合
プレーンシェードやシェープシェード、或いはバルーンシェードというように、シェードスタイルを総称してローマンシェードといいます。
ローマンシェードのシングルタイプの場合、カーテンボックスの奥行きは最低でも100mm~120mmは必要です。
窓装飾プランナーのマドカです
シングルタイプは、メカの部分は70mm程度で納まりますが「取付け」の際に前後のゆとりを確保しなくてはいけません。
ローマンシェードとカーテンの組合せ
ローマンシェード+カーテンの二重吊りの場合、カーテンボックスの奥行きは最低でも150mm~180mmは必要で、200mmなら理想的です。
シェードの場合は、カーテンの前と後ろのどちらに配置するかもポイントになります。とくにバルーンシェード等は、昇降時に前のカーテンと生地が干渉する可能性もありますので、180mm程度のゆとりは確保しましょう。
ロールスクリーンとカーテンの組合せ
ロールスクリーン+カーテンの二重吊りの場合、カーテンボックスの奥行きは150mm~180mmが一般的です。
但し、掃き出し窓のように高さがある場合はロールスクリーンの巻きが太くなってしまいますので、最低でも180mmくらいのゆとりをおすすめします。
ロールスクリーンは生地が平面なので、ボックス内の奥行きはあまり必要ないのでは?と思うかもしれませんね。
ところが、スクリーンを全て巻き上げたときに巻き取り部に厚みが出ることや、スクリーンを下ろす際にボトムレールが窓枠にあたってしまうケースもあるため、窓のサイズに応じて最適なゆとりが必要なのです。
窓装飾プランナーのマドカです
私の経験上、掃き出し窓の150mmのボックス内にロール+レースカーテンを納品した際、奥行きが狭くギリギリで設置したことがあるので、とくにロールスクリーンは縦の大きさや窓枠の段差にも注意してください。
横型ブラインドとカーテンの組合せ
横型ブラインドはスラット(羽根)の大きさが、Ⓐアルミタイプで15mmと25mm、Ⓑ木製タイプで35mmと50mmが一般的です。なので、
「横型ブラインド15mm又は25mm+カーテン」の二重吊りの場合、カーテンボックスの奥行きは最低でも120mmが必要。
「横型ブラインド35mm又は50mm+カーテン」の二重吊りの場合、カーテンボックスの奥行きは最低でも150mmが必要です。
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50mmのスラットは、主に木製ブラインドに多くみられます。
縦型ブラインドとカーテンの組合せ
縦型ブラインドは、ルーバー(羽根)の大きさが製造メーカーによって、75mm、80mm、100mm、125mmなどがあります。なので、
「縦型ブラインド75mm又は80mm+カーテン」の二重吊りの場合、カーテンボックスの奥行きは最低でも200mm必要です。
「縦型ブラインド100mm又は125mm+カーテン」の二重吊りの場合、カーテンボックスの奥行きは最低でも220mm以上で250mmあれば理想的です。
縦型ブラインドは、羽根がカーテンと干渉する可能性もありますので250mmくらいを目安にしておくと良いでしょう。
インナーサッシ(二重窓)には注意しましょう
それぞれのスタイル別に、カーテンボックスの理想的な奥行きについてご紹介しました。
リフォーム時に注意したいのは、カーテンボックスの内側に後からインナーサッシ(二重窓)を取り付けるケースです。
こうなるとインナーサッシが前方に突き出てしまうためカーテンボックスの奥行きが狭くなり、当初計画していたカーテンが付けられなくなる可能性もありますので注意しておきたいですね。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
窓周りをすっきりみせて装飾性も高まる「カーテンボックス」。
自分の理想のカーテンがコーディネートできるように、新築やリフォーム時にはぜひカーテン(ブラインド)ボックスの奥行きサイズにも注目してくださいね。
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