カーテンの専門家
カーテン業界歴15年。窓装飾プランナーのマドカです。
この記事は、ブラインドカーテンをお探しの方におすすめです。
新築や引っ越し先の窓に、ブラインドをご検討中の方も多いのではないでしょうか。
ブラインドといえば、以前は店舗やオフィス向けというイメージもありましたが、最近ではおしゃれなブラインドが次々と発売され、一般家庭にも取り入れやすくなっています。
また、カーテンとの相性も良く素材やデザインも豊富なので、「どんなお部屋にも取入れやすい」というのがブラインドの魅力です。
とはいえ、種類についても気になりますよね。
そこで今回は、お部屋にブラインドをご検討中の方に向けて、種類と選び方のポイントをご紹介します。
ブラインドの種類は大きく分けて2つ
ブラインドには「縦型」と「横型」がある
まず、ブラインドは大きく分けて、
「縦型ブラインド」
「横型ブラインド」
この2つのタイプがあることを、覚えていただければと思います。
ブラインドでも「縦型」と「横型」では大きな違いがありますので、窓の環境やお部屋の雰囲気によって使い分けることが、上手な選び方のポイントになります。
では、縦型と横型それぞれの特徴を見ていきましょう。
縦型ブラインドとは
縦型ブラインドは、別名「バーチカルブラインド」や「ラインドレープ」とも呼ばれます。
以前にくらべると認知度も高まっていますが、まだご存じない方も多いのではないでしょうか。
この縦型ブラインドには、次のような特徴があります。
- 羽根(ルーバー)が1枚ずつ独立している
- 左右に開閉する
- 布製(ポリエステル)の場合は自宅でも洗える
縦型ブラインドは、左右に開閉するのでカーテンのような感覚で使えたり、羽根も1枚ずつ取外しがきくというのが「横型ブラインドとの大きな違い」になります。
さらに縦型ブラインドは、縦のラインによって「窓が高く見える」というポイントも。
窓の出入りもしやすいので、特に掃き出し窓におすすめです。
素材は主にファブリック(布製)が中心なので、ウォッシャブル対応の生地なら、自宅の洗濯機で洗えるのもおすすめポイントです。
※縦型ブラインドをもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。


次に、縦型ブラインドの「素材」と「選び方のポイント」をお伝えしていきます。
縦型ブラインドの素材
縦型ブラインドには、ファブリックを含め次のような素材があります。
●布製(ファブリック)
●木製(天然木)
●アルミ製(アルミ合金)
●ガラス製(フィルムラミネート加工)
ちょっと意外かもしれませんが、木製タイプやガラス繊維を加工した縦型ブラインドもあるんですよ。
国内有名メーカーの「ニチベイ」「立川ブラインド工業」「TOSO」では、それぞれファブリック系を中心に縦型ブラインドを展開していますが、ここでは代表的な素材をご紹介します。
「布製(ファブリック)」の縦型ブラインド
引用元:立川ブラインド工業
最も市場に出回っているのがこちらのタイプです。
いわゆる一般的な縦型ブラインドが、このファブリック(布)製になります。
縦型ブラインドのイメージは何となく硬いものを想像するかもしれませんが、実はカーテンに使われる素材(ファブリック)が中心なので、柔らかい材質が多いです。
さらに、ファブリック素材の場合は生地の種類も豊富なので、一般家庭の窓にも選びやすいのが魅力といえます。
コーディネートを考えるときにも、気に入ったカーテンとお揃いの生地で統一できることや、万が一汚れが付いても自宅で洗えるのは嬉しいポイントですよね。
また、布製の縦型ブラインドにはレースカーテンのような薄手もあり、そのレース素材のイメージがこちらです。
引用元:立川ブラインド工業
厚地とは違い透け感のある素材で、ミラータイプ(室内がみえにくいもの)も選べます。
シアータイプは厚手にくらべると種類も限られますが、他にもコットンやリネン調のナチュラルな素材や遮熱タイプもあります。
因みに、縦型ブラインドは「厚地だけのシングルタイプ」も人気ですが、外の視線が気になる空間には、レース付きのペアタイプ(ツインタイプ)」がおすすめです。
●レース生地と厚地の両方が必要
●カーテンのような柔らかい質感が好み
●汚れたら洗えるほうが良い
「木製(天然木)」の縦型ブラインド
引用元:立川ブラインド工業
木製の縦型ブラインドには、天然木が使用されています。
そのため、縦型の中でも最も高価なブラインドだといえるでしょう。
大手国内メーカーでは、唯一「立川ブラインド工業」の木製タイプがあります。
今のところは1種類のみですが、色は「ホワイト」「ナチュラル」「ライトブラウン」「ウォールナット」「チョコレートブラウン」の5色に対応していますよ。(※2020年10/20時点)
また、ホワイトカラーは北欧テイストに、ナチュラルカラーは和空間に、チョコレートブラウンはアジアン風のコーディネートにマッチすると思います。
●和室に天然木のブラインドを選びたい
●店舗や飲食店に縦型ブラインドを設置したい
●高級感のある窓の演出がしたい
カーテンの専門家
因みに、天然木のブラインドは「防炎認定対象外」となります。
そのため店舗で使用する際には、地域によって「消防法検査」の基準が異なる可能性がありますのでご注意くださいね。
「アルミ製(アルミ合金)」縦型ブラインド
引用元:立川ブラインド工業
アルミ製の中でも、こちらは「透け感」のある縦型ブラインドで、いわゆるレースカーテンのようなものです。
デザイン性にも面白みがあり、アルミのルーバーにはパンチング加工がされているので、ブランドを閉じていても光を多く取り込めるのが特徴。
空間の間仕切りとしても活用できますよ。
このように、アルミ製やパンチング加工されている縦型ブラインドは、今のところニチベイさんやTOSOさんでは見かけないので、タチカワさん(立川ブラインド工業)ならではの斬新なデザインといえます。
●開放的な空間を作りたい
●スタイリッシュな空間を演出したい
●スチール家具や無機質なインテリアが好み
「ガラス繊維(フィルムラミネート加工)」の縦型ブラインド
引用元:立川ブラインド工業
こちらは一見、木製ブラインドに見えるかもしれませんが、ガラス繊維100%のフィルムラミネートタイプになります。
ルーバーに「ゼブラウッド」の模様がデザインされているので、木目のコーディネートや重厚感のあるお部屋の演出にもおすすめですよ。
このガラス繊維を加工した縦型ブラインドも、タチカワさん独自のデザインです。
●モダンテイストのお部屋にしたい
●男前インテリア空間を目指す
●スタイリッシュなコーディネートが好き
縦型ブラインドの選び方のポイント
このように、左右方向からの光や視線をコントロールするのに向いているのが「縦型ブラインド」です。
縦型ブラインドを選ぶときには、次の点を参考にしてください。
- 開放的で視線が気にならない場所 → シングルタイプがおすすめ
- 外からの視線が気になる場所 → 薄地と厚地のセット(ペアタイプ)がおすすめ
- 光漏れが気になる場所 → ルーバーの重なりが大きいタイプがおすすめ
- 小さなお子様がいる → 布製がおすすめ(※安全性から)
横型ブラインドとは
続いて、横型ブラインドをみていきましょう。
縦型とは違い、皆さんも普段から馴染みのある「横型ブラインド」には、次のような特徴があります。
- 視線をコントロールしながら自由に光の調節ができる
- 上下に開閉する
- 水周りにも向いている
横型ブラインドは上下に開閉します。
横型の場合は開け閉めするというより、ブラインドを閉じたままの状態で、スラット(羽根)の角度を調整して光や視線をコントロールできるのが魅力です。
横型ブラインドの素材
横型ブラインドには、「アルミ製」と「木製」があります。
●アルミ製(ベネシャンブラインド)
●木製(ウッドブラインド)
横型アルミブラインド
引用元:ニチベイ
アルミブラインドは、オフィスから住宅まで、ごく一般的に使われているブラインドです。
コンパクトで使いやすくスチール家具との相性が良いので、シンプルなお部屋のコーディネートに向いています。
アルミタイプは水周りにも強いので、キッチンや浴室の窓に使っている方も多いと思いますが、お部屋にコーディネートする際はカーテンやシェードと合わせると、グッとお洒落な雰囲気になりますよ。
●シンプルなテイストが好み
●光と視線の両方をコントロールしたい
●シャープでカッコいいインテリア空間を目指す
またアルミブラインドには、つっぱり式もあります。
詳しくはこちらの記事をどうぞ。

「木製」の横型ブラインド
引用元:ニチベイ
木製ブラインドには、一般的な「バスウッド」のほか、「竹製」や「桐製」もあります。
バスウッドの場合は重厚さがあり、どっしりとした印象なので、横型ブラインドの中でも特に高級感が演出できます。
●ナチュラル志向
●天然木に囲まれた暮らし
●木目調のインテリアが好き
※木製ブラインドについてはこちらの記事もどうぞ。

竹製(バンブー)ブラインド
引用元:ニチベイ
こちらは、ニチベイから発売されている「バンブー(竹製)ブラインド」です。
バスウッドにくらべると軽さがあり、価格面も割安なので木目調のインテリアに取り入れやすいと思います。
桐製ブラインド
引用元:TOSO
こちらは、TOSOから発売されている「桐製ブラインド」です。
横型の木製ブラインドの中では最も軽いブラインドになりますので、女性やご年配の方でも操作の負担が軽減されるところが魅力といえます。
和室のコーディネートにもおすすめですよ。
※桐製ブラインドについてはこちらの記事もどうぞ。

横型ブラインド選びのポイント
このように、上下方向からの光や視線をコントロールするのに向いているのが「横型ブラインド」です。
因みに、横型ブラインドにはレース素材はありませんので、レースの機能が欲しい場合は、カーテンやシェード・ロールスクリーンと合わせると良いでしょう。
そうすることで、ブラインドの羽根を全開しても室内のプライバシーを確保しつつ光が採り込めます。
横型ブラインドを選ぶときには、次の点を参考にしてください。
- 日差しが強い場所 → 遮熱スラットがおすすめ
- レース機能が必要な場合 → カーテン・シェード・ロールスクリーンと合わせるのがおすすめ
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
今回は、ブラインドの種類と選び方についてお伝えしました。
ブラインドは、柔らかい印象のカーテンとは違い、シャープでスタイリッシュな空間のコーディネートに向いています。
とはいえ、「縦型」と「横型」では機能面でも大きく違いがありますし、見た目の雰囲気も全く違いますので、お部屋のテイストにあわせて素敵なブラインドを選んでみてください。



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