窓装飾プランナーのマドカです
カーテン業界歴15年、窓装飾プランナーのマドカです。
今回は、カーテン用のふさかけについて解説します
カーテン留めのタッセルを引っ掛ける金具のことを「ふさかけ」といいます。
皆さんは、この「ふさかけ」をどこに取り付ければいいか迷った経験はありませんか?
タッセルを、バランスの良い長さにするには「ふさかけの取付け位置」が重要です。
では、どの辺りにふさかけを取付ければカーテンが美しくみえるのでしょうか。
カーテンとタッセルの「黄金比」と「白銀比」
一般的に見栄えの良いタッセルの位置は、カーテンの裾(床)から約3分の1の高さになります。
これは建築物やデザイン等に採用される「黄金比」と「白銀比」の考え方を、カーテンに取り入れたものです。
たとえば、カーテンの長さに対してタッセルが下がる位置を考えるとき、
掃き出し窓なら「黄金比(1:1.618)」、腰高窓なら「白銀比(1:1.414)」となるように、ふさかけの位置を決めるのが理想的だということです。
とはいえ、数字でみると難しくて分かりにくいですよね…。
もちろんカーテンの場合はここまできっちり計算する必要はないので、一般的なタッセルの高さは床から約3分の1というのを覚えておきましょう。
理想的なタッセルの取付けイメージは、次の章でご紹介します。
タッセルの種類でふさかけの位置も変わる
因みに、あなたはどんな種類のタッセルを使っていますか。
タッセルには、
- カーテンと同生地でつくる「舟形タッセル」
- 房のついた「房タッセル」
- ひも状の「ロープタッセル」
等々…さまざまなタイプのものがあります。
なので、タッセルの長さや種類によってふさかけの位置も変わってきます。
では画像でみていきましょう。
舟形(共生地)タッセル・ロープタッセルの場合
出典:TOSO
「舟形タッセル」や「ロープタッセル」の場合は、タッセルの下端がカーテンの裾から約3分の1になる場所を目安にします。
この高さが見栄えの良いタッセルの長さになるので、ここでふさかけの位置を合わせましょう
※舟形タッセルの上下の向きで迷ったときはこちらの記事をどうぞ。

房タッセルの場合
出典:TOSO
「房タッセル」の場合は、房の中央または房の付け根が、カーテンの裾から約3分の1になる場所を目安にします。
ここでふさかけの位置を合わせましょう。
ふさかけを取付ける前の注意点
このように、タッセルを美しくみせるには、
- 「ふさかけを取りつける前」にタッセルの位置を調整する
というのがポイントになります。
その手順としては、
1.手持ちのタッセルで実際にカーテンを束ねるようにしてみる
2.タッセルが美しくみえる位置(高さ)を決める
3.最後にふさかけの位置を決定する
こんな感じです。
このとき、家族や別の誰かに、遠目からカーテンとタッセルのバランスをみてもらうと良いですね。
因みに、ふさかけ金具を先に取付けてしまうと、タッセルが思ったよりも上の位置になったり下の位置になったりして見栄えが悪くなることがありますので注意してください。
窓装飾プランナーのマドカです
ポイントは、まずタッセルの長さ(位置)を確認してから、ふさかけの取付け位置を決めるということですね。
カーテンの端とふさかけの位置は一直線が美しい
では「ふさかけ」は、窓枠と壁のどちらにつけるのが良いのでしょうか。
それは、カーテンレールとカーテンの端が垂直になる位置に「ふさかけを設置する」ということです。
もっと分かりやすく言えば、
- カーテンレールが窓枠と同じ長さなら、ふさかけは窓枠に取り付ける
- カーテンレールが窓枠よりも長ければ、ふさかけは壁に取り付ける
これが理想的です。
たとえば「窓の大きさ(横幅)」よりもカーテンレールの方が長い窓を想像してみてください。
この場合、窓枠にふさかけを付けてしまうと、カーテンをタッセルで束ねたときカーテンの端が斜め内側にひっぱられてしまいます。
これは、カーテンレールの端から窓枠までの距離を結んだとき「斜め」になるからです。
そのため窓枠よりもカーテンレールの方が長ければ、レールの端とカーテンの端が同じ縦のライン上になる壁のところにふさかけを取付けると、カーテンを束ねた時に美しくみえます。
一方で、窓枠とカーテンレールが同じ長さなら、窓枠にふさかけを取付ける方が美しく見えるという事になりますね。
たとえばカーテンとレールの端が一直線になるよう、ふさかけを取り付けた時のイメージはこんな感じです。
カーテンレールの端とカーテンの端が真っすぐな一直線になっていますね。
ふさかけは「下地部分」に取り付けましょう
また、ふさかけを壁に設置するときは、必ず下地部分にネジ留めしなくてはいけません。
もしも下地が入っていない場所にふさかけを付けてしまうと、壁の奥は空洞になっているため「グラグラして外れたり」「壁に余計な穴」をあけてしまうことにもなります。
なので小さい金具だからといって、ふさかけを安易に「下地の無い場所」に取り付けることは避けましょう。
大手通販サイトでは、壁の下地探しや、下地の無い石膏ボードに取り付けができるふさかけも購入できますので参考にして下さい。
※「壁の下地探し」はこちらからご覧いただけます。
※「石膏ボードに付けられる房掛け」はこちらからご覧いただけます。
※タッセルも色んな種類のものが選べます。
※ふさかけも色んな種類のものが選べます。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
今回は、「理想的なふさかけ金具の取り付け位置」についてお伝えしました。
もう一度この記事をまとめます。
- タッセルの位置はカーテンの裾から3分の1が目安
- ふさかけの位置はタッセルの長さに合わせて調整する
- ふさかけはレールの端と垂直につながる位置に取り付けるとカーテンが美しくみえる
ふさかけの取付け位置は、「カーテンとタッセルの見栄え」を変えてしまいますので、カーテンのスタイリングでも重要になってきます。
ただ、約3分の1という理想的な位置はあるものの、必ずしも「ここが絶対」というわけではありません。
インテリアはそれぞれの感性で出来上がるものなので、自分が「素敵」だと思える場所に取り付けても全然OKです。
たとえば通常とは逆に、上の方でカーテンを束ねるというのもアリですよ。
選ぶタッセルの種類や長さにあわせて、カーテンとタッセルが一番美しくみえる位置に「ふさかけ金具」を取り付けましょう。
窓装飾プランナーのマドカです
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