窓装飾プランナーのマドカです
「カーテンバランス(上飾り)」の取付けや採寸方法について解説します。
窓装飾に欠かせないお洒落なアイテムといえば、カーテンバランス(上飾り)です。
カーテンバランスは空間を華やかに演出するだけでなく、窓を大きくみせたり光漏れを防ぐなど、数々のメリットがあります。
とはいえ、バランスの種類や取付け方がよく分からない…という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、カーテンバランスの種類から取り付け方・採寸方法について、詳しく解説したいと思います。
※カーテンバランスについてはこちらの記事もどうぞ。
【窓の上飾り】カーテンバランスとは?種類と特徴について【プロが解説します】カーテンバランス(上飾り)の種類
カーテンバランスには、主に次のような種類(スタイル)があります。
下記でご紹介するのはバランスの基本的なスタイルですが、その他のオプションを追加したり、部分的にオリジナリティーを加えてオーダーができる場合もあります。
ストレート(フラット)バランス
生地をフラットに仕立てるストレートタイプのカーテンバランス。
シンプルなお部屋のコーディネートに向いています。
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三ッ山バランス
カーテンのヒダのように、上部を3ッ山に仕立てたカーテンバランス。
エレガントなお部屋のコーディネートに向いています。
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ギャザーバランス
上部にギャザーを寄せたカーテンバランス。
エレガントな空間や可愛らしいお部屋のコーディネートに向いています。
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箱ヒダバランス
美しく折りたたまれたヒダが特長のカーテンバランス。
落ち着いた大人の空間や格式のあるお部屋のコーディネートに向いています。
クラシックバランス
裾にウェーブをあしらったリズミカルなカーテンバランス。
クラシックやエレガントスタイルを可愛らしく演出できます。
キングストンバランス
1巾の生地(有効巾100cmや150cm等)で、1つのスワッグをつくるバランス。
アンティークやクラシカルテイストのコーディネートに向いています。
スワッグバランス①
中央のスワッグ(半円)と両端のテール(垂れさがり)が特徴のカーテンバランス。
スワッグバランスは、エレガントな空間演出やラグジュアリーなシーンのコーディネートに向いています。
スワッグバランス②
ゆったりとした、1スワッグのカーテンバランス。
小窓や連窓にも向いています。
スワッグバランス③
3連スワッグとテールに縁飾り(フリンジ)を付けたカーテンバランス。
空間を華やかに演出する、スワッグバランスの中でもポピュラーなスタイルです。
スワッグバランス④
2連スワッグの中央にネクタイのような帯を取り入れたカーテンバランス。
フォーマルな空間演出に向いています。
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カーテンバランスの呼び名は、販売店やメーカーによって異なる
カーテンバランスの呼び名(名称)は、種類によって販売店や各メーカーで異なる事もあります。
※スワッグバランスについてはこちらの記事もどうぞ。
【初心者向け】スワッグバランス(上飾り)についてカーテンバランスの取り付け方
ここからは、カーテンバランスの取付け方について解説していきます。
カーテンバランスの主な取り付け方には、次の3つの方法があります。
- その①:専用のバランスレールに取付ける
- その②:普通のカーテンレールに取付ける
- その③:カーテンボックスに取付ける
順番にみていきましょう。
その①:専用のバランスレールに取付ける方法
バランスは、一般的にバランス専用のカーテンレールを使って取り付けます。(※図A参照)
バランスレールにはマジックテープのオス(受け側)、そしてバランス本体にはマジックテープのメス(貼り付ける側)が付いてますので、このオスとメスをピタッと重ね合わせて取付けます。(※図B参照)
またバランスレールは、パーツがオプションになっていて「直角コーナータイプ」と、角が曲線を描く「コーナータイプ」の2種類が選べます。(※図B参照)
バランスレールの取付で注意する事
バランスレールを設置する際に注意するポイントは「下地の確認」です。
通常、バランスレールはカーテンレールの上に重ねて取付けるのが一般的ですが、バランスレール単体で使用する場合もあります。
いずれにしても、必ず下地部分にネジ留めしなくてはいけないので事前に確認することが大切です。
※下の図は、普通のカーテンレールとバランスレールを組み合わせたイメージです。
その②:普通のカーテンレールに取付ける方法
こちらは、通常のカーテンレールにバランス(上飾り)を取付ける方法です。
この場合は、カーテンと同じようにフックを使ってカーテンレールに引っ掛けるだけの取り付け方になります。
また上の画像は3連のカーテンレールになっていますが、2連のダブルレールでも設置することができますので、ちょっとした上飾り感覚でバランスを付ける際におすすめの方法です。
ただし既存のカーテンレールに設置するため、ボリューム感のある素材やバランススタイルは向いていません。
なので、手持ちのカーテンレールにバランスを付ける場合は、
- 薄手の素材を選ぶ
- 「ギャザーバランス」や「三ツ山バランス」等の軽めのスタイルを選ぶ
というのがおすすめです。
窓装飾プランナーのマドカです
補足ですが、薄手の素材であれば装飾カーテンレールにもバランスを取付けることができますよ。
その③:カーテンボックスに取付ける方法
こちらは、カーテンボックスにバランス(上飾り)を取付ける方法です。
因みにカーテンボックスとは、カーテンの上部やレールを隠すための箱型の建材のことで、埋め込み式のタイプや後付けできるものがあります。
バランスに付いているマジックテープで、カーテンボックスの正面側や内側から取り付けます。
また場合によっては、マジックテープが剥がれないように「釘」や「タッカー」などで固定すると良いでしょう。
窓装飾プランナーのマドカです
このように、カーテンバランスの取付け方には、バランス専用レール・カーテンレール・カーテンボックスの3つの方法があります。
スワッグバランスの取り付け方(別体型バランス)
少しだけ深堀して、ここでは「スワッグバランス」の一般的な取付け方についても解説します。
カーテンバランスの中でも特にスワッグバランスは奥深いスタイルで、「柄の見え方」や「美しいドレープライン」など細かな配慮が必要ですので、高度な技術を要する上飾りです。
このスワッグバランスの取付けには幾つか方法がありますが、主な例をご紹介します^^
スワッグバランスの一般的な取り付け方
こちらは、先の画像「スワッグバランス③」の取り付け方の一例です。
スワッグバランスは、横幅の複数のスワッグを1つに繋げて縫製することも可能ですが、ここでは個別に製作した場合の取り付け方をご紹介します。
スワッグバランスの各パーツには、取付け代の表面にマジックテープの(メス)、そして裏面にはマジックテープの(オス)が付いていますので、それぞれマジックテープが重なるよう順番に取付けます。
1.最前面に出るスワッグとサイド飾りを取り付けます。
(上図の場合、①②③を相手側に取り付ける)
2.後方のスワッグ部分(上図の場合④⑤)を取り付けます。
3.生地をひっくり返して、ヒダを綺麗に整えてから完成させます。
単純に真横からみるとこんなイメージですね。
スワッグバランスの落下を防止するために
また、スワッグバランスのように「重量のあるバランス」を取付ける際には、タッカー等で補強しておくとマジックテープが外れてバランスが落下する心配もありません。
ですから、カーテンボックスや壁などにマジックテープで設置する際には、
●バランスの取付代をタッカー(ホッチキスのような工具)で補強する
●釘などで補強する
こうした安全面にも配慮しましょう。
因みに、大手通販でもタッカーを購入することができます。
カーテンバランスの採寸方法
次に、一般的なカーテンバランスの採寸方法についてご紹介します。
ポイントは2つです。
- バランスレールに取付ける場合 → バランスレールの長さが基準。
- カーテンボックスに取付ける場合 → ボックスの大きさを測る。
バランスレールに取付ける場合
●≪バランスレールが付いてる場合≫
【横幅】→ バランスレールの正面巾+左右の奥行き(約15cm+15cm)
【高さ】→ バランスレールの取付位置から希望の長さ(※上飾りが美しく見える推奨比率は、カーテンの総丈に対して約15%です)
●≪バランスレールが付いていない場合(仮採寸)≫
※カーテンレールを目安(バランスレールは後から準備します)
【横幅】→ カーテンレールの横幅+横幅ゆとり(約10cm)+左右の奥行き(約15cm+15cm)
【高さ】→ カーテン総丈の約15%が目安です (バランスレールの取付け高を考慮する)
カーテンボックスに取付ける場合
●≪カーテンBOXに取付ける場合≫ ※奥行き有り。
【横幅】→ カーテンBOXの横幅+左右の奥行き(例.18cm+18cm)※コの字型
【高さ】→ カーテンBOXの高さ。又は、BOXから希望の長さまで。
●≪直線的なBOX、埋め込み式BOX、又は梁などに取付ける場合≫ ※奥行きなし。
【横幅】→ カーテンBOX(梁)の横幅
【高さ】→ カーテンBOX(梁)の高さ。又は、BOX(梁)から希望の長さまで。
一般的な採寸方法はこのようになり、カーテンショップや専門店で正確なサイズを割り出します。
実際にバランスを製作する際には、上飾りの種類や生地によって実寸から1cm差し引いたり、0.5mm差し引いたりと細かな調整が必要な場合もあります。
その他、カーテンバランスの豆知識についてもまとめてみました。
バランス丈の理想的な比率は?
バランスの高さは、一般的にはカーテン丈の約15%~20%程度が理想的です。
この比率は、カーテンの総丈や窓の高さ、そしてバランスレールの取付け位置を考慮してサイズを決めていきます。
カーテンバランスに相応しい生地は?
カーテンバランスには、相応しい生地とそうでない生地があります。
硬めの芯地を使ったストレートタイプの「コーニス」は、少々厚めの素材でも特に問題はありません。
けれど「ギャザーバランス」や「スワッグバランス」などのヒダを寄せるスタイルには、やはり薄地の方が向いています。
その理由としては、厚地だとプリーツがゴワゴワしたりウェーブラインを美しく型取ることができないため、生地の性質によってバランスには不向きなものがあるということです。
要するに、薄地の場合は細かいドレープや柔らかな曲線をつくりやすいということですね。
バランスを設置できないケースは?
また次のような場合は、カーテンバランスを設置できない可能性もあります。
- 賃貸物件で壁にネジ留めができない。
- 希望のバランススタイルと窓周りの形状や条件が合わない。
カーテンの専門家
とくにスワッグバランスは「半円状に垂れさがる」ため、家族の身長にも関わってきますから、設置する窓の高さを十分に考慮する必要があります!
カーテンバランスの購入方法は?
バランスは、大手通販サイトで購入できる規格商品もありますが、基本的にはオーダー商品となっています。
そのためカーテン生地を選ぶのと同じように、メーカー各社のカタログから好きな色柄を選んでオーダーすることになります。
基本的にオーダーカーテンを取り扱うお店ならどこでも購入できますが、バランスに詳しい専門家が在籍する「カーテンショップ」や「バランス通販ショップ」が安心です。
最近では、オリジナルのバランスを手作りして楽しまれる方もいらっしゃいます。
窓装飾プランナーのマドカです
カーテンバランスは弊社でも承っておりますので、ご質問など何なりとお問合わせください。
※フリーダイヤル:0120-117-806
※メール admin@interior-w.com
飾りんぼ運営担当(インテリアショップワークスのヤマヅミまで)
【カーテンバランス(上飾り)】取り付け方から採寸方法まで・まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
今回は、カーテンバランス(上飾り)の取付け方や採寸方法についてお伝えしました。
殺風景な窓辺でもバランスを上手に活用することで、お部屋全体の印象がガラリと変わります。
シンプルスタイルからエレガントスタイルまで、様々な空間演出ができる「カーテンバランス」。
何となく大げさに感じてしまうかもしれませんが、意外にも簡単におしゃれが楽しめる窓辺のインテリアなのです。
カーテンバランスを上手く活用して、いつもとは違った空間演出を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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