親方
火災保険を使って壁紙・クロスなどの工事をしたケースを紹介します。
突然ですが、火災保険を使って壁紙の工事ができるってご存知でしょうか?
この記事は実際に火災保険を使い壁紙工事をした事案を紹介しようと思います。
火災保険で工事ができるのを知ってるという方も、知らなかったという方も参考にして下さい。
壁紙・クロス・内装工事の依頼
いつもお世話になっている賃貸物件のオーナーさんから、退去があったので立ち会い見積りをお願いしますとの連絡がありました。
参考画像を使いたいのですが、プライバシー保護のため使えません。
退去後の室内に入って驚いたのですが、掃除や手入れをしない状態で10年以上住んでいたらしく全てがボロボロです・・・
取り敢えず「次の入居が決まるレベル」に原状回復するだけでも結構な予算が必要な事は一目で分かります。
オーナーさんも頭を抱え …
「結構かかりますよね? 」
こんな感じで嘆いています。
このオーナーさんは「貸家」をはじめ「アパート」なども複数所有されてるのですが空き部屋が多く、苦しいので原状回復には出来るだけ予算をかけたくないとの希望でした。
火災保険でリフォームを進めてみる
オーナーさんの希望は予算を抑えた最低限のリフォーム。…予算の上限も指定されました。
とは言うものの、提示された予算では出来る事が限られてます。むしろ何もできない金額です…
次の入居が決まるようにメンテナンスするには到底予算が足りません。
新しい入居者が決まらないなら、現状回復自体が無駄遣いにさえ思え…オーナーさんに「火災保険」を提案しました。
最近では、このオーナーさんに限らずどの賃貸も空き部屋が多く、ちょっと綺麗なくらいではなかなか入居が決まりません。
借り手からすれば家賃をもう少し上げれば、比較的築年数の新しい綺麗な物件もあるので仕方ありません。
とは言え、オーナーさん目線で考えれば死活問題ですね。
話は戻りますが、私はオーナーさんに少し時間を下さいと伝えて「火災保険」を使ってリフォームできないか調査をはじめました。
火災保険でリフォーム予算を確保する
一般的に火災保険と言えば「火災」や「台風」「地震被害」なんかに使うイメージじゃないでしょうか。
しかし、私には今回の案件では「火災保険」が使えるという確信がありました。
というのも、パッと見で確認できるほど天井に「シミ」があったんです。
雨漏りの原因は屋根の問題が相場なので、これは「火災保険」でいけると判断したというわけです。
案の定、防水屋さんの屋根調査で雨漏りの原因が特定できました。
ベテランの防水屋さんに「火災保険」降りますかね?…と聞くと
「絶対とは言えないけど8割方大丈夫だと思うよ」
との回答が。
ということで、見積りを作りオーナーさんに会いに行きます。
「見積りできました」と私。
「安く出来そうでしょうか」とオーナーさん。
「安くはありませんが、オーナーさんの手出しはないかもです」
…こんな会話があったあと実際に見積書を見せます。
「うわー高いですね~」
「安心してください火災保険でいけると思いますので」
自信ありげに言い切りましたが、ダメだったらどうしよう…と考えながらも話を進めました。
しかし、今回の見積内容くらいのリフォームをしないと工事する意味がないので少し強引ではありますが、任せて貰えるよう強く勧めてみました。
「それじゃあ火災保険で工事が出来そうならお願いします」
オーナーさんからOKがでたので、早速、火災保険請求に向けた書類作りに取り掛かります。
…ちなみに、火災保険は加入してないと使えません。
火災保険未加入のため自己負担で工事した案件の記事もありますので興味のある方はご覧ください。
【台風被害リフォーム事例】火災保険未加入で工事金額自己負担だった案件申請に必要な書類を作る
火災保険は住まいを購入した時にほとんどの人が加入しています。
戸建に限らず、マンションやビル、アパートでも加入しているはずです。
しかし、火災保険を実際に使ったという人は少数です。
理由はというと…
- 火災保険のことを知らない
- 火災保険のことを忘れている
- リフォームに使えるなんて思いつかない
- 火災保険を使うには手続きが面倒だから
このあたりではないでしょうか?…。
たしかに、面倒ですが使える物は使わないと勿体ないです。
実際には次のような流れで火災保険の請求は申請できます。
- 加入している保険会社に連絡を入れる。
- 火災保険を使うのに必要な書類を用意してもらう。
- 見積書や被害写真を準備し書類を提出する。
- 加入している保険会社が審査し金額を決定する。
- 決定した保険金を受け取る。
- 保険金を使い壁紙・クロス等のリフォームをする。
こんな感じで申請からリフォームまで流れます。
大まかな流れをオーナーさんに説明すると…
「本当にこれで保険金が受け取れるのでしょうか?」
半信半疑のオーナーさんに加入してる保険屋さんに電話してもらいました。
電話の際には「火災保険の請求理由」が必要なので、オーナーさんには水害と言って貰いました。
実際に雨漏りが起こっていて天井の壁紙にはシミがありましたので。
私が出来ることと言ったらそんなに多くはないのですが…
「被害状況の写真を撮影」
「保険金請求用の見積を作成」
たったこれだけです。
出来上がった書類を保険会社にオーナーさんから提出してもらい審査待ちでOK。
火災保険が満額請求できた
必要書類を提出後、1週間ほどで審査が終わり何日後かに見積通りの保険金を受け取る事が出来ました。
これで予定通りリフォームに取り掛かれます。
この事に一番ビックリしてたのがオーナーさんでした。
私は何度も経験がありますので、火災保険で大丈夫だろうと予想していましたが、オーナーさんは初めての体験だったので「リフォームにかかる費用全額」が火災保険でまかなえた事にかなり驚いたという印象でした。
ということで今回は無事リフォーム出来ましたが、火災保険の請求には大事なポイントがありますので次章で説明します。
壁紙・クロス工事に火災保険を使うポイント
一番重要なポイントは見積書です。
「火災保険を使うのなら修復工事に必要な予算はどのくらいなのか?」
これが一番のポイントになります。
つまり、見積りを作成する業者次第で保険金額が決まります。
ちなみに、修復工事には決まりがないので請求金額は見積りを作る業者の工事方法や被害の見極めに委ねられます。
なので、業者側には経験も必要ですし申請可能な工事個所を見つける技量も必要です。
少しだけ私を例に出します。
今回の案件は上記の通りですが、私としてはオーナーさんの負担を無くしてあげるべく、ありとあらゆる部分を徹底的に調べました。
提出写真の枚数も何十枚と添え「見積書」は誰が見ても理解できるよう分かりやすく作成しました。
雨漏りの工事に必要な見積りは関連業者を現地に連れていき「火災保険を使う」ことを説明し徹底的に調べて貰いました。
今回は、貸家のオーナーさんの話ですが、個人の「持ち家」や「マンション」「ビル」でも同じように火災保険を利用したリフォームは出来ます。
もしこの記事をご覧になり、同じように火災保険で工事をしようと考えるのであれば、私のような業者を見つける事が大事なポイントです。
自画自賛の感じですが、本当に大事なポイントなのです。
具体的にに火災保険を使う方法
ここからは、火災保険を使って工事・リフォームをしたい方向けに書いていきます。
自分が住んでる近所の工務店に依頼する
火災保険の請求には「写真」や「見積書」が必要なので、工務店やリフォーム会社に依頼し書類を集めなければなりません。
自分でも出来ない訳ではありませんが、工事個所の特定や工事にかかる費用を調べるにはそれなりの知識が必要になります。
インターネットで調べて自力で何とかするよりも専門家に依頼する方が安心です。
とはいえ注意点もあります。
それは…
「依頼する業者によって見積りの金額や工事内容が変わる」
ことがあるという事です。
つまり、依頼する業者をミスってしまうと「保険金が少ししか下りない」こともあります…ということです。
経験豊富な業者なら、ほぼ完ぺきに工事個所を割り出し想定以上の見積書を作ってくれますが、知識不足な場合では工事個所が特定できず「火災保険」の承認が得られない事もあります。
業者選びの際には注意して下さい。
インターネットで業者を探す
知らない人も多いのですが、実は保険会社から振り込まれた保険金は自分の好きなように使っても問題ありません。
つまり、保険金が下りたとしても工事しなくてOKということです。
もちろん…
「保険金が適正か?」
という保険会社による調査があります。
調査したうえで請求金額が適正だと判断されれば、保険金は出ますが使い道は自由なんです。
つまり、被害に合ったのは事実なので保険請求できるという事です。
…であれば、経験豊かな業者に依頼し少しでも多く保険請求した方がお得だという事になりますよね。
火災保険に特化したエキスパートの会社を詳しく知りたい方は【おうちの保険相談センター】こんなことにも火災保険が使えるの?という記事も参考にしてください。
おすすめ!【おうちの保険相談センター】こんなことにも火災保険が使えるまとめ
火災保険を使った壁紙・クロスのリフォームを紹介しました。
次から次へと自然災害が猛威を振るっています。
火災保険を使って修繕しないといくらお金があっても足りませんよね…。
ということでこの記事は以上です。
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