クロス職人の親方ブログ

【断熱効果UP】プロが解説!ハニカムスクリーンの特徴について

ハニカムスクリーン

カーテン専門家

こんにちは。窓装飾プランナーのマドカです。

今回は、ハニカムスクリーンについて解説します。

もともとプリーツスクリーンの一種で、断熱効果が高まると話題を呼んでいる「ハニカムスクリーン」。

一体どんな商品なのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、ハニカムスクリーンの特徴や種類などについて詳しく解説します。

また終わりには、意外と気づかないハニカムスクリーンの「豆知識」も載せていますので参考にしてください。

ハニカムスクリーンってどんな商品?

ハニカムスクリーン

ハニカムスクリーンは、生地の断面がハニカム(蜂の巣)状になっている窓装飾エレメントです。

2枚重ねの生地が「六角形」にひろがり、その形が蜂の巣のように見えるので「ハニカムスクリーン(またはハニカムシェード)」と呼ばれています。

また、二重構造のスクリーンとその間にできる「空気の層」が、遮熱性断熱性を高めることも大きな特長です。

もっと分かりやすくいうと、

冬は暖かい(室内のあたたかい空気を逃がさない)

夏は涼しい(室内の涼しい空気を逃がさない)

ので、ハニカムスクリーンは1年を通しても快適に過ごしやすく、省エネにも期待がもてます。

冬と夏による「断熱性能」と「遮熱性能」のしくみ

その省エネ効果のしくみは、次のとおりです。

ハニカムスクリーン 省エネの仕組み参考:ニチベイのハニカムスクリーン(レフィーナのシークレット生地)による検証です

このようにハニカム内の空気層が、冬は室内の暖かさを外に逃がさないように守り、夏は外からの暑い日射しを前後2枚の生地で遮ることができます。

ハニカムスクリーン 省エネのしくみ

ハニカムスクリーン 省エネのしくみ

こちらは国内メーカー「ニチベイ」のハニカムスクリーンで、一般的な標準タイプの生地「ココン(シークレット)」と「オストル(遮光1級)」を基にした検証データです。

複層(ペア)ガラスで実験していますので、窓ガラスの種類やスクリーンの種類が変わると、効果の違いが若干でてくると思います。

とはいえ、ハニカムスクリーンの六角形の断面が「空気の層」をつくることで断熱機能を高めることは間違いありません。

特に日射しが強い「南向き」や「西向き」の窓には、遮熱効果の高い素材を選ぶのがおすすめです。

窓装飾プランナーのマドカです

要するにハニカムスクリーンなら、冬は「断熱性能」が、夏は「遮熱性能」が高まるということですね。

ハニカムスクリーンの開き方は?

ハニカムスクリーンは「上下に開閉」する窓装飾です。

通常はコードやチェーンを使って操作しますが、リモコン操作ができる電動式もあります。

どんな素材をつかってるの?

素材は主にポリエステルが中心です。

その中でも「不織布(ふしょくふ)」と呼ばれるプリーツスクリーンと同じ素材が多く使われています。

またスクリーン部分には、ハニカム構造を保つための「樹脂加工」が施されていて「ほつれ防止」にも繋がっています。

ハニカムスクリーンの大きさ(生地巾)

ハニカムスクリーンの大きさ(生地巾)には「巾25mm」と「巾45mm」の2つのタイプがあります。

最もポピュラーなのは25mmで、大きい巾の45mmは、タチカワ(ブレア)とニチベイ(レフィーナ)だけの取扱いになっています。

ハニカムスクリーン 25mmと45mm

巾25mmと45mmはどう違う?

この25mmと45mmのハニカムスクリーンでは、何が変わるのかというと、

それは巾の違いによって、見栄えや納まり具合が違ってくることです。

巾25mm → コンパクトで繊細なプリーツラインが魅力

巾45mm → ダイナミックなプリーツが印象的

例えば巾25mmはどんな窓にも向いてますが、45mmの場合は小さい窓に採用するとバランスが悪くみえる可能性があります。

そのため巾45mm窓の奥行きが深い場所や、高さのある大きい窓(掃き出し窓)に適しているでしょう。

それでも45mmと聞くとやっぱり「幅が大きすぎるのでは?」と感じるかもしれませんね。

でもこれは「生地を折りたたんだ時」の大きさで、スクリーンが六角形にひろがると約30mm前後になりますので殆ど違和感はありません。

一方で25mmは、折りたたみ時の大きさは25mmですが、六角形にひろげると15mmほどに細かくなります。

ハニカムスクリーンの「45mm」がこちら

ハニカムスクリーン 45mm 生地巾

このように生地を畳んだ状態が45mmです。

ハニカムスクリーン 45mm

大きく広げても1巾あたりが約30mm程度です。

ハニカムスクリーン 45mm巾

ハニカムスクリーンの「25mm」がこちら

ハニカムスクリーン 25mm 生地巾

こちらは畳んだ状態の25mmです。

ハニカムスクリーン 25mm

めいっぱい広げても15mmくらいです。

この大きさは人それぞれの好みですが、個人的には大きい窓なら45mmのほうが使いやすい気がします。

というわけで、ハニカムスクリーンを地元のカーテンショップで購入する場合は、専門家と相談しながら決めると良いでしょう。

通販で購入する際には、生地サンプルを取り寄せて確認するのがおすすめです。

ハニカムスクリーンのスタイルは「3種類」

次にスタイルですが、ハニカムスクリーンはタイプ別に分けると3種類です。

シングルスタイル

ツインスタイル

アップダウンスタイル(ニチベイのみ)

順番にみていきましょう。

ハニカムスクリーン:シングルスタイル

ハニカムスクリーン シングルスタイル

こちらは、ハニカムスクリーンの「シングルスタイル」になります。

1枚の生地の上げ下げで、採光や視線をコントロールします。

生地の種類は、透明感のあるシースルー生地、プライバシーを守る不透明生地、光を遮る遮光生地の3タイプから好きなものを選ぶことができます。

大手通販サイトでもシングルスタイルのハニカムスクリーンが選べます。

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ハニカムスクリーン:ツインスタイル

ハニカムスクリーン ツインスタイル

こちらは、ハニカムスクリーンの「ツインスタイル」になります。

シースルー+不透明、またはシースルー+遮光の生地を上下に配置して、採光や視線をコントロールできます。

プリーツスクリーンとの組み合わせもOK!

ハニカムスクリーンとプリーツスクリーンとの組み合わせ

ちなみに「ツインスタイル」の場合ですが、

ニチベイが発売するハニカムスクリーン(レフィーナ)だったら、プリーツスクリーンと組み合わせることも可能です。

冒頭でハニカムスクリーンはプリーツスクリーンの一種だとお伝えしましたが、正面側は同じ形にみえますので、こういう使い方ができるのも魅力といえます。

この組み合わせる場合は、日中に多くの光を採り込んで、夜はしっかり断熱するという場所に向いているでしょう。

窓装飾プランナーのマドカです

シースルーの透明感を楽しむなら、プリーツスクリーンとのコンビネーションがおすすめです♪

※大手通販サイトでもツインスタイルのハニカムスクリーンが選べます。

ハニカムスクリーン:アップダウンスタイル

ハニカムスクリーン アップダウンスタイル

こちらは、ハニカムスクリーンの「アップダウンスタイル」になります。

国内メーカー3社(ニチベイ、立川ブラインド、TOSO)の中では、ニチベイだけが発売している商品です。

このアップダウンスタイルの大きな特長は、通常では開かない上側が開けられること。

そのため視線をコントロールしながら、日射しを採り入れたり、お部屋に風を通すことができます。

間仕切りとしても使える

また、

「上部のみ」

「下部のみ」

「上下と下部の両方」

という3通りの開け方がありますので、店舗の間仕切りや目隠しにも利用することができますよ。

※大手通販サイトでもハニカムスクリーンのアップダウンスタイルが選べます。

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※ハニカムスクリーンのアップダウンスタイルについてはこちらの記事をどうぞ。

ハニカムスクリーン アップダウンスタイル【ハニカムスクリーン】上が開く!アップダウンスタイル

「突っ張り式」のハニカムスクリーンも

その他にも、大手通販サイトではつっぱり式のハニカムスクリーンが販売されています。

つっぱり式は「ネジ留め式」のハニカムスクリーンに比べると品質や強度は劣りますが、ネジをつかわずに設置できる手軽さが魅力♪

そのため、壁に穴をあけられない賃貸物件などでも手軽に使えるでしょう。

※大手通販サイトのつっぱり式ハニカムスクリーンはこちらからでも選べます。

ハニカムスクリーンの操作方法

ハニカムスクリーンの操作方法には、主に次のタイプがあります。

コード式

チェーン式

ワンチェーン式

呼び名は同じでも、メーカーによって使い方が違っていたりします。

そのため、購入時には「自分にぴったりの操作方法」を選ぶようにしてください。

コード式

「コード式」は、コードを引っ張ることでスクリーンがたたみ上がり、任意の位置でストッパーがかかってスクリーンが止まるという仕組みです。

さらにもう一度引くとストッパーが解除され、自重で下がり始めます。

大きい窓よりは、比較的小さい窓に向いている操作方法です。

チェーン式

「チェーン式」は、ループ状のボールチェーンを引いて昇降を行ないます。

手前に引くとスクリーンが上がり、一旦停止したあと、もう一度手前に軽く引いて離すと自動的にスクリーンが下降します。

ワンチェーン式(ツインタイプのみ)

「ワンチェーン式」は、ツインタイプだけの操作方法になります。

1本のボールチェーンだけで、スクリーン全体の「昇降」と「上部+下部のスクリーン」を切り替えることができます。

またチェーンを下へ少し引くと、自動的にスクリーンが下降します。

生地を上げるとき → 手前のチェーンを下に引くとたたみ上がります。

生地を降ろすとき → チェーンを少し引いて手を離すとゆっくり自動下降します。

窓装飾プランナーのマドカです

その他にも、紐やチェーンなしの「コードレス式」、子供の手に届かない「スマートコード式」、リモコン操作の「電動式」などがあります。

※ハニカムスクリーンの取り付け方はこちらの記事をどうぞ。

ハニカムスクリーンの取り付け方【簡単DIY】自分でも出来る!ハニカムスクリーンの取り付け方

ハニカムスクリーンで結露は発生しない

ハニカムスクリーンについて色々と調べている方は、「結露しやすい」というイメージがあるのではないでしょうか。

けれど、ハニカムスクリーンが結露を引き起こす訳ではありません

結露は冬場に起こる現象ですが、これは「お部屋の暖かい空気」と「冷たい外気温」との温度差によるものです。

そのため、暖房やストーブなどでお部屋の温度が高くなればなるほど、窓ガラスを境に屋外との温度差が生じるため、カーテンだろうとスクリーンだろうと結露しやすい環境になってしまいます。

要するに窓周りの結露を防ぐには、定期的な空気の入れ替えが重要だということですね。

また九州と北海道では気温が違うように、仮に同じハニカムスクリーンを使っていたとしても住まいの地域環境によって結露にも影響します。

ハニカムスクリーンの豆知識

ではここで豆知識を。

素材の色について

ハニカムスクリーンは、なぜ裏側の生地が白いの?

こんな風に疑問を感じたことはありませんか。

気にとめる方は少ないかもしれませんが、ハニカムスクリーンはメーカーや商品の種類に関係なく、生地の後ろ側(屋外側)が全て白で統一されています。

これは表側の色を美しくみせるための隠れたワザです。

ハニカムスクリーンは二重構造のため、正面から見ると色が重なり合ってくすんでみえることから、表の色が綺麗に発色するよう後ろ側を白(ホワイト)に揃えているのです。

ハニカムスクリーン 前後の生地

設置場所について

ハニカムスクリーンがおすすめできない場所は?

仮にこう質問をされたら、「小さな虫が入りやすい場所には不向き」だと答えます。

その理由は、ハニカムの空洞に虫が入る可能性があるからです。

窓を開けっぱなしにしない限りは大丈夫だと思いますが、これも豆知識として参考にしてもらえたらと思います。

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。

今回は、ハニカムスクリーンの特徴についてお伝えしました。

お部屋の暖かさや寒さは、実際に住んでみないと分からないことも多くありますよね。

ただひとつだけ言えることは、ハニカムスクリーンが窓装飾の中でも、カーテンに継いで断熱効果に優れているという点です。

これからカーテンの掛け替えや、新しく購入する機会があるという方は、ぜひ候補に入れてみてはいかがでしょうか。

ハニカムスクリーンツインスタイルの施工例【ハニカムスクリーン】寝室の窓に「ツインタイプ」を取付けました【施工例】

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