リビングや寝室、和室の窓にプリーツスクリーンを取り入れる方も増えていますが、その一方で「透け具合が気になる」という方も多いようです。
そこで今回は、「プリーツスクリーンの透過性」と「生地の選び方」について解説します。
プリーツスクリーンの透過性について
プリーツスクリーンの中で一番透けやすいのは、やはり薄手のレース生地(シースルー生地)です。
レースといっても全ての素材が透けてしまうのではなく、「ミラーレース」や「遮熱レース」の場合は、比較的透けにくくなります。
大手国内メーカー(ニチベイ・TOSO・立川ブラインド工業)では、プリーツスクリーンの透過性を全部で4段階に分けていますので、生地選びの際の目安にすることができますよ。
プリーツスクリーンには4つの透過性ランクがある
プリーツスクリーンの透過性は、透けにくいものから順に次の4つに分類されます。
- ①遮光
- ②プライベート(シークレット)(透過性ランクA)
- ③ミディアム(透過性ランクB)
- ④シースルー(透過性ランクC)
TOSOでは、「遮光」「プライベート」「ミディアム」「シースルー」。
ニチベイでは、「遮光」「シークレット」「ミディアム」「シースルー」。
立川ブラインドでは、「遮光」「透過性ランクA」「透過性ランクB」「透過性ランクC」。
というように表記名は少し違っているものの、メーカーの検証結果から透過性はほぼ同じ程度のランクで分類されています。
また厚地の「不透明生地」については、一見似たような素材でも、窓にかざすと柄の出方や透け具合が違ってみえることがありますので、個人的にはプリーツスクリーンを購入する前に、生地サンプルで昼と夜の透け具合をチェックしてみることを強くおすすめします。
実物でイメージを掴みたいという場合は、大型量販店だったり、国内メーカーなら全国各地にショールームがありますので、事前にイメージを確認することも可能ですよ。
プリーツスクリーンの透過性ランクによる効果の違いと素材について
先にお伝えしたプリーツスクリーンの透過性ランク①~④を、もっと詳しく説明すると、
- ①(室内が透けない)遮光性が高く直射日光を遮ることができる
- ②(室内が透けにくい)透けにくく室内のプライバシーを守る
- ③(室内がうっすらと透ける)室内の様子やシルエットがぼんやり映る
- ④(室内が透ける)透け感があり陽射しを採り入れる
といった効果の違いがあり、さらにプリーツスクリーンの素材で分類してみると、
- ①(室内が透けない)→ 遮光生地
- ②(室内が透けにくい)→ 和紙調・和布調・無地(ファブリック調)
- ③(室内がうっすらと透ける)→ 和紙調・和布調・無地(ファブリック調)
- ④(室内が透ける)→ レース生地(一部のミラーレースや遮熱レースも含)・すだれ調
こんな風に分けることができます。
また①の遮光生地については、カーテンと同じように遮光1級、2級、3級がありますので、お部屋の環境や目的にあわせて遮光等級を選ばなくてはいけません。
プリーツスクリーンの昼間と夜間の透過性
では実際に、プリーツスクリーンはどれくらい透けて見えるのでしょうか。
それぞれ4つのランク(①~④)の生地で、室内と室外からみたときの「昼間」と「夜間」の透過性の違いをみていきましょう。
室内からの見え方(昼間と夜間)
まず室内からの見え方ですが、左側が昼間、右側が夜間のプリーツスクリーンの透け具合です。
引用:TOSO
外からの見え方(昼間と夜間)
こちらは外からの見え方で、左側が昼間、右側が夜間のプリーツスクリーンの透け具合です。
引用:TOSO
これはTOSOの検証結果を参考にしたもので、プリーツスクリーンの透け具合を昼と夜に分け、それぞれ「室内」と「室外」からみたときのイメージです。
中央の番号①~④は、先に説明した4つの透過性ランクを当てはめたものですが、
①は遮光生地
②③は和紙調・和布調・無地(ファブリック調)
④はレース生地
の透過性となっています。
画像でも分かるように、①の遮光生地は透けにくく、④のレース生地になると室内も透けやすくなっていますよね。
また薄地の場合は、昼間は外からみえにくくても夜間に電気をつけると室内が透けてしまうのが分かります。
これでは室内のプライバシーが守れないので、プリーツスクリーンの「ツインタイプ」で、レース生地と不透明生地を使い分けると良いでしょう。
※プリーツスクリーンのツインタイプについて興味のある方はこちらの記事をどうぞ。
プロが教える!【プリーツスクリーン】ツインタイプで絶対に後悔しないための選び方プリーツスクリーンの生地の選び方
次に、プリーツスクリーンの生地の選び方について説明します。
空間のイメージと機能性に合わせて選ぶ
先でも少し触れましたが、プリーツスクリーンにはそれぞれ機能性があり、環境に合わせて選ぶことができます。
分かりやすくまとめてみると、
- 日中のプライバシーを守るなら「ミラーレース」がおすすめ
- 日差しが気になる場合は「遮熱レース」がおすすめ
- 室内を暗くしたり光りを遮るなら「遮光生地」がおすすめ
- 和室には「和紙調・和布調」がおすすめ
- 寝室や洋室には「ファブリック調」がおすすめ
こんな感じですね。
さらにツインタイプなら、目的にあわせて2種類の生地を自由に組み合わせることができます。
順番にみていきましょう。
日中のプライバシーを守るなら「ミラーレース」がおすすめ
昼間は太陽の光で透けにくいとはいえ、目の前が駐車場や人通りが多かったりと、日中でも明らかに視線が気になる場合は「ミラーレース」がお勧めです。
ミラーレースには「光を反射する特殊な糸」が使われているので、プライバシー保護に効果があり普通のレースと比較しても日中は室内が透けません。
但し、夜には電気をつけると室内が透けてしまうので注意してください。
(※ミラーレースは日中に効果を発揮します)
日差しが気になる場合は「遮熱レース」がおすすめ
南向きや西向きの窓は、強い陽射しが差し込みますよね。
とくに夏場はお部屋の中も温度が上昇しやすいので、家具や畳・フローリングの日焼けが気になる方の多いのではないでしょうか。
こういう時は、遮熱付のプリーツスクリーンがお勧めです。
室内を暗くしたり光を遮るなら「遮光生地」がおすすめ
寝室に限らず和室や洋室でも、
「外の光を遮断したい」
「朝でもゆっくり眠りたい」
「部屋の明かりが外に漏れるのを防ぎたい」
など光を通したくない部屋には、遮光のプリーツスクリーンを選ぶようにしましょう。
遮光等級は高いものから順に1級・2級・3級になっていますので、等級を確認することも大切です。
和室には「和紙調・和柄のプリーツスクリーン」がおすすめ
和室にはシンプルな無地も似合いますが、やはりプリーツスクリーンの最大の魅力ともいえる和紙調や和柄のデザインがおすすめです。
各メーカーには「和をモチーフ」にした素敵な柄が揃っていて、和紙調なら障子のような素材感を演出できますので、和室にもしっくりと馴染みます。
生地選びで迷ったら、建具や畳の色を参考にコーディネートしてみてください。
寝室や洋室には「ファブリック調」がおすすめ
プリーツスクリーンを寝室やリビングに選ぶなら、温かみのあるファブリック調がお勧めです。
多くのファブリック調素材は無地ですが、種類ごとに素材の織りや質感が異なり、カーテンとのコーディネートもしやすいと思います。
またプレーンなファブリック素材は「カラーバリエーションも豊富」ですから、お部屋のイメージや好きな色に合わせて選ぶと良いでしょう。
寝室でも朝の日差しで目覚めたいときは「遮光無し」または「遮光3級」あたりが丁度よく、程よい光を採り入れるなら「遮光2級」、しっかりと光を遮るなら「遮光1級」がおすすめです。
プリーツスクリーンの遮光生地を選ぶときの注意点
そのほか、プリーツスクリーンの「遮光」を選ぶときに注意しておきたいのが、コード穴からの光漏れです。
コード穴から光が漏れる可能性があります
プリーツスクリーンの遮光1級は、生地からの光漏れがなくても「昇降コードの小さい穴」から光が漏れてしまう可能性が否定できません。
なのでちょっとした光でも防ぎたい場合は、コード穴のないプリーツスクリーンを選ぶ必要があります。
国内メーカー「タチカワブラインド」のプリーツスクリーンなら、こうした問題も解決!
タチカワには2種類のカタログがあり、通常よりコード穴の小さいぺルレと、コード穴を無くしたフィーユが発売されていますので、光漏れを防ぎたいなら「ぺルレ」の中から、しっかり遮光をするなら「フィーユ」の中から選ぶのがおすすめです。
※プリーツスクリーンの遮光についてはこちらにも書いています。
【プリーツスクリーンの特徴】遮光機能やメリット・デメリットも解説しますプリーツスクリーンは必ず透過性をチェックしましょう
また同じ種類の生地でも、色の違いで「遮光等級の違い」だったり、「透けやすいもの」と「透けにくいもの」がありますので、プリーツスクリーンの生地選びで失敗しないためにも、透過性の表示は必ずチェックするようにしましょう。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
今回は、プリーツスクリーンの透過性と生地の選び方についてお伝えしました。
特に透け具合については、プライバシーや室内での居心地を左右してしまいますので、繰り返しですが必ずサンプルで確認することをお勧めします。
プリーツスクリーンをご検討の際には、ぜひ参考にしてくださいね。