窓装飾プランナー
カーテンには選び方の手順がありますが、初めての方はどう選べばいいか迷ってしまいがちです。
順番を把握することでカーテン選びがスムーズに運びます。
ここでご紹介する選び方は、窓装飾プランナ—の私が日頃からお客様との打ち合わせで取り入れている方法ですが、とても選びやすいです。
「消去法」の考え方で、自分に合わないと思うスタイルは排除していきましょう。
この記事では
- 空間のテイスト(イメージ)を選ぶ
- 窓装飾のアイテムを選ぶ
- 生地(素材)の機能を選ぶ
- 色や柄を選ぶ
このような内容でお伝えします。
1.空間のテイスト(イメージ)を選ぶ
まずはじめに、こんな部屋にしたいというテイストを決めましょう。
たとえば「シンプルな部屋」とか「カッコいい部屋」など、何となくでも良いので思い浮かべます。
テイストが分からないときは、自分の好きな家具の形やインテリアを想像したり、雑誌などで素敵だと感じる住まいの写真をスクラップしておくとイメージが湧きやすくなりますよ。
空間のテイストには次のようなものがあります。
- ナチュラル
- モダン
- アジアン
- クラシック
- エレガンス
- 和風
では、どのような雰囲気か順番にみていきましょう。
ナチュラルテイスト(自然素材のあたたかなイメージ)
ナチュラルな空間は、自然素材をとりいれた温かなイメージです。
木材で作られたシンプルな家具に、グリーンやベージュ等のやさしい色を基調とします。
カーテンの色はダーク系よりも明るい色がお勧めです。
ベージュ・グリーン・茶系は馴染みやすく、リネンやコットンなどの天然素材が向いています。
【お勧めの窓装飾】
- ドレープカーテン
- レースカーテン
- ロールスクリーン
- プレーンシェード
- ウッド(木製)ブラインド
モダンテイスト(シンプルで都会的なイメージ)
シンプルモダンな空間は、クールで都会的なイメージです。
白、黒、グレーのモノトーンカラーで統一したり、ポイントで濃いブラウンを取り入れるのもOKです。
カーテンの色は家具やインテリアに揃えると上手くまとまります。
窓周りをすっきりみせたい時はバーチカル(縦型)ブラインドや、ロールスクリーンがお勧めです。
【お勧めの窓装飾】
- バーチカル(縦型)ブラインド
- ベネシャン(横型)ブラインド
- ロールスクリーン
- ドレープカーテン(ダーク系)
アジアンテイスト(リゾート風のくつろぎあるイメージ)
アジアンテイストの空間は、リゾート風なくつろぎのあるイメージです。
カーテンには透け感のあるレースやリネンなどの天然素材、木目調のブラインドが似合います。
【お勧めの窓装飾】
- レースカーテン
- ウッド(木製)ブラインド
- シャープシェード
- ロールスクリーン
クラシックテイスト(ゴージャスで重厚感のあるイメージ)
クラシックな空間は、ゴージャスで重厚感のあるイメージです。
きらびやかなシャンデリアや、曲線的な家具が似合います。
明るい色を選べば華やかに見え、暗い色を選ぶとシックで落ち着いた雰囲気になります。
ボリュームのあるカーテンや光沢のある素材がお勧めです。
【お勧めの窓装飾】
- ドレープカーテン
- レースカーテン
- ローマンシェード
エレガンステイスト(女性らしい上品なイメージ)
エレガンスな空間は、女性らしさ漂う上品なイメージの空間です。
カーテンには花柄や植物柄のモチーフだったり、刺繍を取り入れたレースカーテンが似合います。
【お勧めの窓装飾】
- ドレープカーテン
- レースカーテン
- ローマンシェード
和風テイスト(趣のある和のイメージ)
和の魅力をふんだんに取り入れた、趣きのあるイメージです。
現在は都会的でモダンな造りの和室が多いので、和洋折衷のコーディネートもしっくりと馴染みます。
カーテンには無地や和柄のデザイン、モダンなプリーツスクリーンやシャープシェードも似合います。
【お勧めの窓装飾】
- ドレープカーテン
- レースカーテン
- プリーツスクリーン
- シャープシェード
- ロールスクリーン
- パネルスクリーン
ここまでは、お部屋のテイストをご紹介しましたが、何となくイメージができますか?
「やっぱり想像できない」という方も安心してください。
国内メーカーのカーテンカタログには、テイスト別にカテゴリーが分けられています。
なので、カタログを参考にしながらイメージするのもひとつの方法です。
2.窓装飾のアイテムを選ぶ
空間のイメージができたら、次に窓装飾のアイテムを選びましょう。
窓装飾は、2つのタイプに分類されます。
- 左右に開閉するタイプ
- 上下に開閉するタイプ
つまり「左右に開け閉めする商品」と「上下に開け閉めする商品」に分かれています。
なので、窓の形や使い勝手も大切ですし、ひんぱんに出入りする場合も考慮しながら選ぶ必要があります。
それぞれみていきます。
左右に開閉する
左右に開閉するアイテムは、次のようなスタイルです。
- ドレープ(厚地)カーテン
- レースカーテン
- バーチカル(縦型)ブラインド
- パネルカーテン
順番にみてみましょう。
ドレープ(厚地)カーテン
出典:東リ
一般的なカーテンのスタイルで、夜に使用する厚地のドレープカーテンです。
ドレープカーテンは、どんな空間や窓にも使いやすいスタイルです。
ヒダをたっぷり寄せるほど重厚感が増すので、ゴージャスな演出にも向いています。
レースカーテン
出典:東リ
一般的なカーテンスタイルで、日中に使用するレースカーテンです。
ドレープカーテンと2重吊りで使われることが多いですが、1枚で使用する場合もあります。
また、ブラインドやロールスクリーン等のカーテン以外の組み合わせにも向いています。
バーチカルブラインド
出典:ニチベイ
バーチカルブラインドは左右の開閉スタイルで、空間をスタイリッシュに演出します。
モダン空間にぴったりのウィンドウトリートメントです。
羽根(ルーバー)の巾は、7.5cmと10cmが一般的なサイズになります。
パネルスクリーン
出典:ニチベイ
パネルスクリーンは、布を平面なパネル状に仕立てたスクリーンです。
横方向にスライドさせて開閉するのが特徴です。
間仕切りにも向いています。
上下に開閉するスタイル
上下に開閉するアイテムは、次のようなスタイルです。
- シェード
- ロールスクリーン
- 横型ブラインド
- ウッド(木製)ブラインド
- プリーツスクリーン
ローマンシェード(プレーンシェード)
出典:ニチベイ
プレーンシェードは、フラットな布をたたみ上げるスタイルです。
厚地と薄地のダブルタイプもあります。
上下に開閉するので、上からの視線を自由にコントロールできます。
ローマンシェード(バルーンシェード)
バルーンシェードは、生地をたたみ上げると同時にリズミカルな半円状のスワッグを作ります。
生地を降ろすと真っ直ぐなレースカーテンになります。
シンプルでありながら上品でエレガントなフォルムです。
裾にはフリルをつけることもできます。
ロールスクリーン
出典:ニチベイ
ロールスクリーンは、ロール状のパイプに生地を巻き上げるスタイルです。
窓装飾の中でも操作が軽く、生地がコンパクトに納まるので窓周りをすっきり演出します。
ベネシャン(横型)ブラインド
出典:ニチベイ
ベネシャン(横型)ブラインドは、室内やキッチン周り、浴室にも使えるウィンドウトリートメントです。
羽根(スラット)の操作で、光や視線を自由に調節できるのが特徴です。
ウッド(木製)ブラインド
出典:ニチベイ
ウッドブラインドは、天然木で作られたウィンドウトリートメントです。
類似品で、「木目調に加工されたもの」「竹製」「桐製」などもあります。
ウッドブラインドは、ナチュラルな空間やアジアンテイストのコーディネートに向いています。
プリーツスクリーン
出典:ニチベイ
プリーツスクリーンは、こまかなプリーツ状に加工した上下に昇降させるウィンドウトリートメントです。
繊細な表情とやわらかな光を演出するのが特徴です。
3.生地(素材)の機能を選ぶ
スタイルが決まったら、次にそれぞれの生地(素材)を選びます。
ここで重要なのが2つのポイント。
- 日中の外からの視線は気になるか
- 遮光の必要性はあるか
それぞれ説明します。
日中の外からの視線は気になる?
これは日中のプライバシー保護が必要かという点です。
外からの視線が気になる場合は、ミラーレースカーテンを選ぶのがお勧めです。
ミラーレースは、光を反射させる特殊な加工で室内のプライバシーを守るのに役立ちます。
たとえば「隣の家の窓がある」「目の前が駐車場」「車や人通りが多い場所」など、このような環境の方に向いています。
特に視線が気にならなければミラーなどの機能性は必要はないので、気に入った素材で選ぶと良いでしょう。
このように、レース生地には機能付きのレースカーテンと機能性のない普通のレースカーテンという選択肢があるので、最初の段階で決めておくのがポイントです。
遮光機能の必要性はある?
これは光を遮る機能が必要かという点です。
たとえば、次のような理由があります。
- 朝までゆっくり寝たい
- 夜の勤務で日中に睡眠をとる必要がある
- 朝方の眩しい日差しを遮りたい
このような方は、遮光カーテンを選ぶのがお勧めです。
遮光カーテンについては、こちらの記事を参考にして下さい。
【遮光カーテン】1級・2級・3級の違いと光漏れを防ぐ取りつけ方
このように、ミラーレースや遮光機能は、カーテンに限らずブラインドやロールスクリーン等の全てのアイテムで選ぶことができます。
なのでアイテムが決まったら、最初に外からの視線やプライバシーに注目して素材を選びましょう。
4.色や柄を選ぶ
最後に、色や柄を選びます。
色柄については様々な選び方があるためここでは詳しい解説は省きますが、カーテン選びの手順はこのような流れです。
逆のパターンで、はじめに色を決めてからカーテンのスタイルや機能を選ぶという選択肢もありますが、範囲が狭くなるため、難しくなってしまうケースも。
なので色はイメージしつつ、アイテムや機能性を決めたあとで最終的に選ぶと失敗が少ないでしょう。
一人暮らしの方は、こちらの記事も参考にして下さい。
【カーテン選び】一人暮らしの男性におすすめ!スタイリッシュな窓装飾 【カーテン選び】一人暮らしの女性にお勧めのオシャレな窓演出まとめ
今回は、カーテンの選び方(手順)についてお伝えしました。
最後にもう一度まとめます。
- お部屋のテイストを決める
- カーテンのアイテム(スタイル)を決める
- 生地(素材)の機能を選ぶ
- 色や柄を選ぶ
カーテン選びは難しいと思われがちですが、スタイルや色なども消去法で考えると迷いが少なくなります。
但し、使い勝手や色のバランスには十分配慮しながら選ぶようにしましょう。