普段からカーテンの機能について調べたり、どんな種類の機能があるかなど、細かくチェックする機会は少ないですよね。
「遮光」「防炎」「ウォッシャブル(お洗濯)」といった機能はよく知られていますが、実はそれ以外にもカーテンには様々な機能があります。
いつもは何気なくカーテンを選んでいる方も、機能性マークに注目して選ぶことで今よりもっと快適に過ごせたり、もしかするとお手入れがちょっと楽になるかもしれません。
そこで今回は、カーテンにはどんな性能があるのか機能性表示マークをもとに解説したいと思いますので、今後のカーテン選びにぜひお役立てください。
カーテンの機能性表示マークを確認しよう
カーテンには、さらっとした手触りの生地やザラザラした生地、または凸凹した生地など、色んな種類がありますよね。
生地だけをみると、厚手や薄手の違いはひと目でもわかりますが、どんな機能性があるかを見た目で判断するのは難しいものです。
そのためカーテンを選ぶときは、カタログやラベルに表示されている「機能性表示マーク」で、それぞれの生地がもつ機能面を確認する必要があります。
つまり、全てのカーテンに同じ機能が備わっているわけではありませんので、住まいの環境やライフスタイルにあわせて機能性にも注目することが、カーテンを上手に選ぶポイントなわけですね。
とくにオーダーカーテンの場合は、メーカーのカタログをみて生地を選ぶことも多いですから、カタログの商品ページに掲載されている機能性マーク表示をしっかりチェックすることをおすすめします。
主なカーテンの機能性表示マークの種類
窓装飾プランナーのマドカです
カーテンの機能性を示すマークは、その大半が自主マークで表示され、主に「一般社団法人日本インテリアファブリックス協会」「インテリアファブリックス性能評価協議会」「一般社団法人繊維評価技術協議会」「インテリアファブリックス産業活性化協議会」や、各メーカーなど企業独自のものがあります。
では、1つずつカーテンの機能性マークをみていきましょう。
まずは、一般的に認知度の高い機能性マークをご紹介します。
遮光のマーク
遮光率99.40%以上(遮光1級~3級)の遮光性能を有するカーテン用生地及び、縫製カーテンに表示されます。
「遮光マーク」は、一般社団法人日本インテリアファブリックス協会の商標登録です。
【遮光カーテン】1級・2級・3級の違いと光漏れを防ぐ取りつけ方
ウォッシャブルのマーク
ご家庭の洗濯機で、丸洗いができるカーテンに表示されます。
「ウォッシャブルマーク」は、一般社団法人日本インテリアファブリックス協会の商標登録です。
【自宅で簡単!カーテンの洗濯方法】洗う頻度やお手入れについて
はっ水のマーク
はっ水度試験(スプレー試験)の判定基準に適合するカーテンに表示されます。
「はっ水マーク」は、一般社団法人日本インテリアファブリックス協会の商標登録です。
遮熱のマーク(レースカーテン)
一般的なレースカーテンに比べて、節電対策上の相対的効果効果が認められ、遮熱率・遮光率の判定基準に適合するレースカーテンに表示されます。
「遮熱マーク」は、一般社団法人日本インテリアファブリックス協会の商標登録です。
【夏の日射し対策におすすめ!】遮熱レースカーテンの効果と選び方
UVカットのマーク
紫外線の透過率を低減し、紫外線遮蔽率が判定基準に適合するレースカーテンに表示されます。
「UVカットマーク」は、一般社団法人日本インテリアファブリックス協会の商標登録です。
防炎のマーク
消防法施工規則に基づく、防炎性能試験に合格したカーテンに表示されます。
「防炎マーク」は、一般社団法人日本インテリアファブリックス協会の商標登録です。
窓装飾プランナーのマドカです
この防炎マークは、防炎物品に貼付される日本防炎協会の防炎ラベルとは違いますよ。
制電のマーク
一般的なカーテンに比べて、静電気の発生を低減し、ホコリの付着を抑えることができるカーテンに表示されます。
「制電マーク」は、一般社団法人日本インテリアファブリックス協会の商標登録です。
ホルムアルデヒド対策品のマーク
建築基準法施行規則でのJIS規格において規定される、ホルムアルデヒド対策品に認定されたカーテン生地やスクリーン類に表示されます。
「ホルムアルデヒド対策品マーク」は、インテリアファブリックス性能評価協議会の認証マークです。
抗ウイルス加工のマーク
付着した特定のウイルスの数を減少することができるカーテンに表示されます。
「抗ウイルスマーク」は、一般社団法人繊維評価技術協議会の認証マークです。
制菌加工のマーク
付着した細菌の増殖抑制に効果を発揮するカーテンに表示されます。
「制菌マーク」は、一般社団法人繊維評価技術協議会の認証マークです。
抗かび加工のマーク
付着した特定のかびの発育を抑制することができるカーテンに表示されます。
「抗かびマーク」は、一般社団法人繊維評価技術協議会の認証マークです。
グリーン購入法適合品のマーク
グリーン購入とは、環境への負荷ができるだけ少ないものを選んで購入することで、環境負荷の少ないカーテンやカーペット、布団が対象になります。
「グリーン購入法適合品マーク」は、インテリアファブリックス産業活性化協議会の認証マークです。
その他のカーテン機能性表示マークの種類
その他にも、カーテンを取り扱うインテリアメーカーが独自に検証した「自主マーク」をご紹介します。
ノネナール消臭のマーク
加齢臭などに含まれる成分「ノネナール」の消臭に効果のある商品で、特に初期段階での消臭性に優れたカーテンに表示されます。
消臭のマーク
生活臭やペット臭の消臭機能に、高い効果を発揮するカーテンに表示されます。
花粉キャッチのマーク
アレルギーの原因となる「花粉」や「ホコリ」をキャッチするカーテンに表示されます。またお洗濯後は花粉ゼロになり、機能はそのまま継続します。
防虫のマーク
特定の条件下で繊維に虫を寄せ付けにくい、防虫効果のあるカーテンに表示されます。
採光拡散のマーク
外からの視線を遮りつつ、窓から差し込む光を広範囲に拡散させ、室内の光の偏り(照度差)を軽減します。
遮熱のマーク(ドレープカーテン)
遮光カーテンの裏面をゴールドやシルバーのブライト糸でサテン組織にし、遮熱効果を高めたドレープ(厚地)カーテンに表示されます。太陽光などの熱を反射し、室内の温度上昇を防ぐ省エネ対策カーテンです。
超耐光(色褪せ防止)のマーク
一般的なものと比較して、太陽光などの強い光に変色しにくい耐光性のあるレースカーテンに表示されます。
防カビのマーク
特定のカビの増殖を抑えるカーテンに表示されます。その効果は生地本体のみで、高温多湿の環境下ではかびが発生する可能性もあります。
防汚のマーク
はっ水性やはつ油性の加工を施したカーテンに表示されます。この防汚加工には「汚れにくくするSG加工」と、洗濯をしたときに「汚れが落ちやすいSR加工」の2種類があります。SR加工ではお洗濯5回程度までは汚れ防止効果を発揮し、それ以降はゆるやかに低下します。
カーテンメーカーの機能性表示マークに注目しよう
上記以外にも、カーテンにはあらゆる機能があります。
オーダーカーテンの場合は、皆さんもよくご存知のように、国内でも有名なインテリアの総合メーカー「サンゲツ」「川島織物セルコン」「リリカラ」「東リ」「スミノエ」「シンコール」「五洋インテックス」など多くの企業から素敵なファブリックスが発売されていますが、カーテンの機能に関しては、各メーカー毎に独自の検証を行っています。
例えば、消臭機能があるものと無いもの等、似たような生地でも機能性が違っている場合もありますので、各カーテンの機能が分かるカタログの商品ページを注意深くみてみましょう。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
今回は、カーテンに付いているさまざまな機能性表示マークの種類についてお伝えしました。
カーテンを選ぶときに「生地の厚み」や「好きな色柄」だけで決めてしまうという人も、ちょっと深堀りして機能性表示に注目してみると、お部屋の環境に必要な機能を見つけられるかもしれませんね。
カーテン選びの際には、それぞれの生地にどんな機能が備わっているのか、ぜひチェックしてみてください。