親方
壁紙の貼替くらいなら「住みながら」でもできますが、本格的なリフォーム・リノベーションをするなら…仮住まいが必要です。
住まいをリフォームしたいけど「住みながら」できないか?…そんな質問を良く受けます。
間取りを変えるような本格的なリノベーションではハッキリ言って大変です。
それでは、どのくらいの規模で「仮住まい」を検討するべきか、この記事で紹介しようと思います。
結論:壁紙の張り替えだけなら仮住まいは必要ない
結論ですが、壁紙の張り替えだけのリフォームなら「住みながら」でも大丈夫です。
しかし、次のことが我慢できないなら仮住まいを準備した方が賢明です。
- ホコリ
- 物音
- 気を遣う
ホコリ
壁紙の張り替えはいま貼ってある壁紙を剥がしますので結構なホコリが出ます。
花粉症のような症状が出る方もいますので鼻炎持ちなら耐えられないかも知れません。
物音
リフォームの中でもクロス屋さんの仕事は静かな部類に入ります。
なので、夜中まで仕事をしていても近隣から苦情が来ることは少ない仕事です。
とはいえ、まったくの無音という訳にはいきません。
「些細な物音でも気になる」という方は仮住まいできる場所を探した方が良いかも知れません。
気を遣う
これは住人だけの問題では無く工事に来た職人さんにも言えることですが、「気を遣って作業が進まない」なんてこともあります。
住人側から見ても「休憩でお茶はどうしよう」なんて気を遣うのが面倒です。
ただ、壁紙張り替えは2日~1週間くらいで終わりますので「我慢できないレベル」ではありません。
ちなみに、職人さんへのお茶については関連記事で詳しく解説しています。
【お~いお茶】職人さんへの差し入れ問題「必要なのか?工事中の気配り」それでは、どんなリフォームなら仮住まいが必要なのでしょうか。
水回りのリフォームでは仮住まいが必要?
水回りのリフォームをお考えなら、自分がどのくらい我慢できるかがポイントになります。
水回りと言っても
- 台所のリフォーム
- お風呂のリフォーム
- トイレ・脱衣室のリフォーム
このような種類がありますので、ひとつずつ詳しく見ていきます。
台所のリフォーム
台所(システムキッチンなど)を交換するなら、ついでに「リビング」のリフォームもという方が多いのですが、この場合は工事期間が1週間を超えるようならウイークリーマンションなどの「仮住まい」をお勧めします。
リビング・台所は生活の中心なので「リフォーム」業者の出入りが気になります。
業者側からみても工事がやりづらいので、無理して住むメリットがありません。
お風呂のリフォーム
ユニットバスの交換ていどのリフォームなら、ほとんどの場合「住みながら」で問題ありません。
とはいえ、工事当日はお風呂が使えない可能性がありますので「銭湯」などの考慮は必要です。
トイレ・脱衣室のリフォーム
トイレや洗面・脱衣室のリフォームも「住みながら」でOKです。
ただし、工事中はトイレが使えません。
住まい全体のリノベーション・リフォーム
水回り限定ではなく「住まい全体」を工事する場合は、住みながらのリフォームはお勧めできません。
しかし、下記あたりに耐えられるというのなら施工業者に相談すれば「住みながら」でも大丈夫かもしれません。
- 騒音がひどい
- ホコリやニオイがひどい
- 足の踏み場がない
このあたりが我慢できれば「住みながら」のリフォームOKかもですね。
ちなみに、工事中の状況はこんな感じです。
いかがでしょうか?
画像のお宅は壁を取ったりするフルリフォームなのですが、仮住まいを選ばれました。
ほかにも、マンションをスケルトンにするような「リノベーション」でも住みながらリフォームするのは厳しいですね。
住みながらのリフォームは割高になる
仮住まいを勧めてきましたが、リフォーム依頼者の強い希望があれば住みながらのリフォームは可能です。
例えば、リビングのリフォーム中には違う部屋で生活するなどですね。
しかし、住みながらのリフォームでは工程に大きな問題が出るのも事実です。
造作などの大工工事が数か所あるのにも拘わらず、部屋ごとのリフォームの場合は作業が捗りません。
つまり、職人さんの手間賃が余分に必要です。
それ以外にも「養生」にかかる費用もかさみます。
何と言っても、いちばんの懸念は「職人さんが嫌がる」という点です。
私も住みながらのリフォームを数えきれないほど経験しましたが、依頼した職人さんにはかなり頭を下げてきました。
嫌々の工事なので、手抜きする職人さんも見受けられます。
なので、リフォームで綺麗にしたいという希望があるなら「仮住まい」をお勧めします。
ちなみにですが、割高になるリフォーム費用分で借家は見つかると思います。
住みながらではリフォームできない例
どうしても「住みながら」リフォームしたいという場合でも、以下のような工事では無理なので紹介します。
- スケルトン
- 全体的な間取りの変更
- プライバシーを守りたい
結局、大掛かりになればなるほど費用やストレスがかかりますので、実際のリフォーム業者とよく相談して決めるのが良いと思います。
まとめ
リフォーム・リノベーションは「住みながら」できるのか?という内容で記事にしました。
ご覧いただいた通りですが、リフォーム業者の立場から本音を正直にいうと「借家」に仮住まいされたお客さんの方が円満な関係を築けます。
さらに、出来上がりにも満足いただいてます。
逆に「住みながら」リフォームされた方はクレーマーになることもありましたので、工程が2週間以上の場合は「借家」での仮住まいを強くお勧めして終わりたいと思います。
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