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【地ベラ】クロスを綺麗にカットする使い方やおすすめの厚みをプロが解説

地ベラ

親方

この道30年内クロス職人の親方です。

地ベラの使い方次第で切り口は全然違って見えますよね!

地ベラの使い方って意外と難しいので、「クロスが綺麗に切れない」という方も多いのではないでしょうか。

という事でこの記事では

  • 切り口が美しく見える地ベラの上手な使い方
  • 地ベラおすすめの厚み
  • 地ベラでジョイントを切る方法

この辺りを解説したいと思います。

切り口が美しく見える地ベラの上手な使い方

地ベラの使い方

そもそもですが、地ベラはクロスの切りシロ(余分な部分)をカットするための定規です。

なので、フリーハンドでカッターを使う場合に比べると格段に綺麗に真っすぐカットできます。

つまり、地ベラは「フリーハンドでカットしないためのガイド」という考え方が必要です。

地ベラの使い方

カッターのガイドだという認識を持ち、尚且つ、上手に地ベラを使うには以下のポイントがあります。

  • 竹ベラでクロスにシッカリ折り目を付ける
  • 地ベラを強く押さえる
  • カッターには力を入れ過ぎない(切れる程度)
  • 地ベラの範囲内でカットする(フリーハンドで切らない)

地ベラを使う上では、この辺りが最低限必要なポイントですが、すべて大事なので抑えてください。

特に、地ベラの押さえが甘いとクロスが切れない現象も起こりますので注意してください。

次では、これらを踏まえて「綺麗にカットする」方法を紹介します。

綺麗にカットする地ベラの使い方

クロスを綺麗にカットするには地ベラより、カッターの使い方にポイントがあります。

  • カッターを進行方向に倒す
  • カッターを斜めに使わない
  • カッターの刃を2cm以上出して使う

言葉で説明するのは困難ですので図解します。

地ベラとカッターの使い方

参考図のようにカッター替刃の背中をキッチリ地ベラにくっつけてカットします。

悪い例がこちらの図です。

地ベラの使い方悪い例

このように斜めにカッターを使うと「隙間」の原因になりますので、クロスの切りシロを綺麗にカットすることはできません。

また、カッターの刃を少し長めに出して使わないと地ベラにくっ付きませんので、最低でも「2cm以上」刃先を出してカットしてください。

カッターの刃先と地ベラ

もう1度整理します。

  • 竹べらでシッカリとクロスに折り目を付ける
  • カッターを進行方向に倒す(45度以上60度以内)
  • カッターの刃先を斜めに使わない
  • カッターの刃先を2cm以上出して使う

ちなみに、クロスはカッターの角度によって全然切れ味が違います。

カットするのに、ある程度力の必要な材質(クロス)では、カッターを立てる必要がありますが、立てても45度くらいでOKですし、柔らかく切れやすい材質(クロス)では、カッターを寝かせて使うと切り口も美しく見えます。

地ベラおすすめの厚み

ここでは、地ベラの厚みについて紹介します。

と、その前に、「コーキングを使うのか?」というところが大事なポイントになります。

なぜなら、工務店や案件によっては、どれだけ綺麗な切り口でも枠周りには全て「コーキング」が必須な場合もありますので、地ベラの厚みを考えるのはナンセンスです。

つまり、コーキングをするなら「薄い地ベラ」でOKです。

一方、「綺麗な切り口ならコーキングは要らない」という案件では地ベラの厚みによって切り口の見え方は変わりますので、地ベラの厚みが重要になります。

これは、あくまでも私の個人的な意見ですが、1.2mmくらいの切り口が綺麗だと思っています。

そして、私はコーキングを使わないクロスの施工を推奨しています。

理由は以下の通りです。

  • クロス貼替時にコーキングが残ってしまう(取り除くのが大変)
  • 仕事が雑になる(コーキングに頼る)
  • 色合わせが面倒

特に、色のあるクロスにコーキングを使う場合は「色合わせ」が必要になり、余計な費用が発生しますよね。

また、「どうせコーキングを打つから」と言った感覚で仕事をすると、仕事が雑になりがちなのもいただけません。

しかし、コーキングを使わない仕事では、色のあるクロスだろうが問題ありませんし、丁寧にカットするという意識が芽生えます。

要するに、クロス職人の質が上がると思っています。

ちなみに、コーナー(入角)でクロスをカットする場合も、地ベラを使い分ければコーキングは使う必要ありません。

具体的には、最初の材料を薄い地ベラでカットし、重なる側のクロスは厚めの地ベラでカットします。

俗にいう「厚切り」という切り方ですね。

このような事を考えると「おすすめの地ベラ」は1本ではなく、厚みの違う地ベラの2本持ちが良いのではないかと思います。

そして、地ベラの厚みは「0.6mm」と「1.2mm」が好きです。

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地ベラでジョイントを切る方法

お住まいの地方や、親方の教えによって違うのですが、ジョイントをカットする際に分かれる「定規を使う派」「地ベラを使う派」。

理論的には定規を使うとメリットが大きいです。

  • ジョイントが開きにくい
  • 真っすぐカットしやすい
  • ジョイント作業が早い

とはいえ、地ベラでジョイントしても「ジョイントが隙かない」と言う人や、「真っすぐカットできる」と言う人もいるのではないでしょうか。

しかし、今は定規派だけど「道具が増えるから地ベラでジョイントを切りたい」と言う人もいると思います。

どちらかと言えば「定規」をお勧めしますが、どうしても地ベラを使いたいという場合は、「軽い地ベラ」でジョイントを切ると上手くいきやすいです。

また、地ベラの「角度を立てる」ように使うと、真っすぐ切りやすく、ジョイントが開きにくいと言えますので試してください。

ただし、あくまでも定規の方がお勧めです。

あと、枠まわりの切り口を真っすぐ統一したいなら、ジョイントを先に切ってから「切りシロをカット」することもお忘れなく。

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。

この記事では「地ベラ」について紹介しました。

ポイントをまとめます。

  • 竹べらでシッカリとクロスに折り目を付ける
  • カッターを進行方向に倒す(45度以上60度以内)
  • カッターの刃先を斜めに使わない
  • カッターの刃先を2cm以上出して使う
  • 地ベラは2本持ちがおすすめ
  • ジョイントのカットは定規がおすすめ

という事でこの記事は以上です。

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